トップページ | 2008年4月 »

2008年3月

桜の森の満開の下で

僕はパックだ。古来、桜は人の心を狂わすと謂われていて、旅の道中、桜の満開の森があればそこを迂回して通ったらしい。

その昔、夫婦の契を結んだばかりの旅の男女が、桜の森の満開の下を通り過ぎようとした。周りには人っ子一人居らず自分達二人だけで、そこに一筋の風が吹きぬけ、みごとに桜の花びらが、あたり一面に舞い踊った。幻想的なその中でしばし茫然とした二人であったが、どうしたことか男に震えが来るくらいの恐れが湧き立ち、そこから逃げるように一目散に駆け出した。女が男の名を叫んだが振り向きもしない。男はやっとのことで桜の森を抜け後を振り返ると、女が、置いていかれた悔しさと怒で鬼女さながらの形相を顕わに、髪を振り乱しこちらに向かっていた・・・男と女がその後別れたのは言うまでもない。

今の様な花見の宴が大衆に広まったのは、江戸時代からだそうだ。花は本来、対象物を魅了し、自分に引き寄せるために美しく咲く。満開の桜の森を想像すれば、さすがに一人では花に狂わされるかもしれない。孤独で観る桜は人を狂わすが、みんなでみれば狂わされない。しかし、どんちゃん騒ぎの花見連中(僕も含めてだけど・・)を見るにつけ、人は、桜に自ら狂わせられたいのかもしれない。

Photo

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カオスへのShouben

僕はパックだ。これは僕の作品で「カオスへのShouben」

ところで小便小僧の由来を知っていますか?2,3あるらしいのだけど僕が好きなのは「昔、侵略者が城壁を爆破しようと導火線に火をつけた爆弾を、ジュリアンという少年が機転をきかして小便をかけて消し、町を救った」武勇伝説です。可愛くて、また勇気があっていいじゃないですか。

カオス(混沌)の時代。こんな時代だからこそ私達は憂いの眼差しで、常に物事の良否を見続けて、真実を探し求めなければならないと思います。自然の破壊、人心の破壊、そして社会の破壊。私達の目の前のこれらの事象は、幻象ではなくそこにある現象です。叡智というSHOUBENで、ジュリアン少年のように勇気を持って、最悪の事態にならないよう一人一人が火消しに頑張れればと、ひ弱な僕は思うわけですよ・・

Photo_4                     

| | コメント (0) | トラックバック (0)

グノーシスの提灯

僕はパックだ。ちょっとてれ屋で無精でそれでいて神経質な典型的なA型妖精?

『薔薇の名前』の荘厳さに『ダ・ブィンチ・コード』の面白さが出会った!!このキャッチフレーズにおもわず手にして、さらに「異形の小人が残した手記に描かれた禁断の秘儀と、ローマ教皇レオ十世の死の真相」・・・ローマ教皇の死の真相など興味も知りたくも無かったけど、禁断の秘儀と謂う言霊に魅入られてしまい読んでしまったデブィット・マドセン著《グノーシスの薔薇》。全編の半分程度がエログロナンセンス(これもう死語?)で占めているけど、インディペンデント紙の書評「出だしの俗っぽさに惑わされてはならない。本書はその奥にぞっとするほど、深く暗い厳格さを秘めている」がこの本の本質を言い当てていると僕も思う。ただ、小学校で渾名をつけて呼び合うことは厳禁とかをの賜う紳士淑女には、お勧めできない一物、いや一冊なので、もしどうしても読まれるとしたら心してどうぞ。

この本の題名にもあるグノーシスとは何か?本から抜粋すれば「宇宙には二つの拮抗する力が存在している。一つは善なる力、もう一つは悪の力で、両者は永久に争い続ける。善なる力は精神を創り、悪の力は物質を創った。物質、物質としての存在、物質の形、身体、肉、何て読んでも同じこと、これは悪だ。精神をその中に閉じ込め、虜囚にしてしまう。物質世界に生まれた私達は、それだけで本来あるべき精神的な状態から転落していることになる。私たちの存在の目的は、その真の精神的な状態へと戻っていくことなのだ。この世界を創造したのは悪魔(少なくとも悪魔の一人)で、だからこの世界は地獄である。以上、グノーシス主義早分かり」「頼むから、ちょっとのあいだ考えてみてほしい。神が、退廃へ、堕落へ、死へと向かうようなものを創ったり出来ただろうか?痛みを感じたりするようなものを創ったり出来ただろうか?血を流し、嘔吐し、膿を垂れ流し、糞をし、小便をし、汁をたらすようなものを?よしんば彼にそうしたものを創造する能力があったとして、なぜ彼はそんなものを望んだのか?この世界の創造者は、全てを見事なまでに汚らしいものにしてしまったとは思えないだろうか?ひょっとすると、この穢れた世界は、わざと穢れたものとしてつくられたのではないか?」

誤解のないように言っときますが、僕はグノーシス主義者でもなんでもありません。僕は単なる好奇心旺盛の薄学パック。でも、今この世知辛い俗世を見るにつけ、読後、この文面がいやに心に残っちゃたんですよね。                                                  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

トップページ | 2008年4月 »